なぜダメと言うべきでないか

人間の心の中には、さまざまなメンタルモデルが存在し、それによって行動が変化します。この記事では、ダメと言われたときの心の動きと、それによる行動の変化について、「穴掘りと針立て」というメンタルモデルを用いて解説します。

ダメと言われると、心が人は穴を掘る

人は、ダメと言われると、その言葉が頭に残り、次第に心に「穴」ができてしまいます。その穴はどんどん広がり、「もしかするとこれもダメかも」となり、周辺の行動まで避けるようになることがあります。結果として、ポジティブな行動も行わなくなり、心に穴が大きくなってしまうのです。

例えば、ある仕事をこなす際にミスをして、ダメと言われた場合、その仕事に対して自信を失くすだけでなく、他の関連する仕事にも慎重になり、最終的には何もできなくなってしまうこともあるでしょう。

良いと言われることが引き金で、針が立つ

一方で、良いと言われたことは、同じことを繰り返し行うようになります。これは、心の中に「針」が立っている状態です。褒められたことに対し自信を持ち、他のことに対しては影響を及ぼさないため、周辺への影響は小さいといえます。

例えば、ある仕事で成功し、良い評価を受けた場合、その仕事に自信を持ち続けることはあっても、他の異なる仕事に対する自信にはつながらず、その成功が他の領域に波及しないことがあります。

穴掘りと針立ての使い分け

自分がどのような状況においても、穴掘りをしないよう注意し、針立てを心がけることが大切です。以下に、そのための方法をいくつか紹介します。

穴掘りを防ぐ方法

1. 自分に言い聞かせる：ダメと言われたときは、「これはひとつの失敗で、これからも成長できる」とポジティブに捉えること。
2. ダメだと言われた理由を深く考える：具体的な改善点を見つけ出し、改善に努めることで自信を取り戻すことができる。
3. 他人と比較せず、自分を大切にする：自分だけにしかできないことを探し出し、自信を保つことが大切。

針立てを効果的に行う方法

1. 褒められたことを自分の能力の一部だと捉える：そのようにすることで、他の事柄にも自信が持てるようになる。
2. 多くのことに積極的に挑戦する：成功したことを増やすことで、自分のポテンシャルを広げることができる。
3. 他人からの評価を素直に受け入れる：周りからの良い評価が、自分の中で針立てを進める力となる。

このように、穴掘りと針立てを上手に使い分けることで、心の状態を良く保ちながら、自分自身の成長につなげていくことができます。心のメンタルモデルに意識を向けることで、より良い人生を歩んでいけることでしょう。