最近話題の画像生成AIを毎日のように触った結果、おびただしい数のイラストがPCのディスク上に乗っている今日この頃です。
数千枚のイラストを一つずつ見返すのは大変ですが、かといって、生成しっぱなしで埋もれてしまうのも勿体無いですよね。
そこで、自分がイラストを見る代わりに、AIに代わりに見てもらって、イラストに点数をつけてもらえばいいのではと思いました。
ということで、AIが生成した画像に対して点数をつけるAIを作りました。
学習の設計
画像に点数をつけるとは、言うのは簡単ですが、実際どのように点をつければ良いでしょうか。美的基準は当然個人差がありますし、そもそも、AIに学習させるためのスコアは誰がつければいいのかと言う問題になってきます。
スコアの定義
そこで、切り抜きAIと似たような発想で、スコアの定義をシンプルにすることで、学習データを集めやすくしました。具体的には「AIの画像だけど人が書いた画像っぽいものがよりスコアが高い」と言うスコアの定義を採用しました。
学習データ
ちょうど、pixivさんがAI生成画像とAI生成じゃない画像を分けて表示するようになったので、その分類を使わせてもらい、「AI生成」「非AI生成」のラベルと画像を学習データとして使いました。
要はAI生成画像かどうかを分類するAIを学習することと同じではありますが、分類器を作りたいわけではなく、あくまで、スコア付けのAIとして利用します。AI生成画像なのは最初から分かりきってるんだけど、AIが生成した画像っぽくないよねという画像をAIに見つけてもらおうという訳です。
ファインチューニング
ニューラルネットワークの構成は拘らず、先人の知恵と事前学習結果を拝借すべく、Vision Transformer(ViT)をファインチューニングしてスコア計算AIを学習させました。
分類が目的ではないですが、学習の結果、90%以上の分類精度を持っており、意外とAIの画像かどうかの分類は上手くできるんだなと思いました。
高スコアの画像紹介
それでは、作成したAIによって高スコアが出力された画像たちを紹介します。画像の下にスコア(100点満点)も記しておきます。
画像が生成された時に、自分でも少し驚きを覚えた画像が高スコアに集まっている印象でした。
まとめ
「AIが生成した画像に対して点数をつけるAI」を作成しました。学習過程はAI生成画像かどうかを見分けるAIの学習と同じではありますが、AI生成画像だけどAIっぽくないイラストを高スコア画像としてスコア計算するAIを作りました。
少し話はそれますが、お陰さまでNovel AIの呪文とポーズをまとめた「NovelAIポーズ集」が一時、Amazonのイラスト集カテゴリーにてベストセラー1位となりました。二度見どころか三度見、四度見するくらいには驚きました。
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