今年300冊以上読んだ私が2022年の9冊を選ぶ

読書のテーマはITと進化と脳な私が2022年に読んだ本をまとめます。(発売が2022年とは限りません)

読んだ本の全てはブクログの本棚で公開しております。↓

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進歩し続ける人工知能

2022年は画像生成AIを始めとして人工知能のさらなる躍進が印象的でした。そんな人工知能の発展を支えているのはTransformersと呼ばれる比較的新しいモデルです。今年はTransformersの良書が続々と現れてきていた印象です。

機械学習エンジニアのためのTransformers

Transformersを使った言語処理について実際に触りながら学びたいという方におすすめの本です。著者がHugging Faceの開発者らしく、Hugging Faceの使い方も一緒に学べてしまいます。Hugging Faceとは、AIモデルのハブ的な位置付けで、さまざまなモデルが公開されており、それを簡単に使う環境も整えられています。

Vision Transformer入門

Transformerは元々言語処理を対象として発展してきましたが、既に畳み込みニューラルネットワーク(CNN)が幅を利かせていた画像処理の分野にも使われ始めています。何なら、今話題の画像生成AIであるstable diffusionもTransformer抜きでは語れません。こちらの本はより仕組みの理解に重点が置かれています。

これから波が来そうな点群

二次元の画像がAIの射程圏内入ってきた現在では、当然、次は三次元だろうということになります。また、メタバースなど現実世界を模倣した仮想世界への注目もあります。3DCGというと、多数の三角形を組み合わせたメッシュがメジャーですが、画像のように点のまとまりとして三次元を表現する方法もあります。それが点群です。個人的にはシンプルなものが好きなので点群のシンプルさを応援しています。

詳解 3次元点群処理

そんな点群処理をメインテーマにした数少ない(他にない?)本がこちらです。基本的な内容から、深層学習を使った処理まで広くカバーしつつ、しかしコンパクトにまとめられており、入門者にピッタリです。

ノーベル賞でも話題の量子の世界

量子の不可解な偶然

今年のノーベル賞は「量子もつれ」という量子の不思議な性質に関するものでした。そんな今年のノーベル賞にドンピシャな本がこちらです。数式を使わずに量子の不思議さについて、それがいかに不思議なことなのかを分かりやすく説明されています。ノーベル賞で興味を持った方が最初に読むのにおすすめです。

IBM Quantumで学ぶ量子コンピュータ

量子を学んだところで何の役に立つの?いえいえ、私たちはもう量子を使うことができる時代にいます。そうIBM Quantumを使えば、誰でもクラウド上の量子コンピューターを触ることができます。こちらの本は、IBM Qunatumを使った量子コンピューターの入門書ですが、QAOAや量子機械学習といった割と新しい分野も扱っており、一昔前の量子コンピューターは知ってるという人の学び直しにもおすすめです。

ボーアとアインシュタインに量子を読む

こちらは量子論の歴史を辿る書物です。アインシュタインというと相対性理論が有名ですが、かの人がどれだけ深く量子論と関わってきたかが分かります。ボーアとアインシュタインのそれぞれ主張を異にする二人のカリスマの衝突もドラマチックであり、ページ数の多さも忘れて読み進めることができるでしょう。

天然知能の秘密

人工知能が話題になると、天然知能を実現している私たち人間の脳についても気になるものです。

脳のシステム・アーキテクチャー

脳は部分毎に異なる役割を持つ部品から構成されていることは有名ですよね。一方で、どんな部品があって、何をしているのかは何度聞いても覚えられそうにありません。そんな部品の働きを分かりやすくまとめているのがこちら本です。特に、右半身は左脳が、左半身は右脳が担当しているという神経交叉の理由についての解説は、すんなりと納得させられて、脳が奇怪なものから、話せば分かるやつくらいには親近感を持てるようになりました。

おしゃべりな脳の研究

考え事をしたり、文章を黙読したりするときに、頭の中で聞こえる「声」をメインのテーマに据えた本です。おそらく他にはない独特なテーマですが、とても身近なテーマなだけあって、興味深くスラスラと読み進められました。

ザ・ダークパターン

人の持つ認知バイアスを理解してより良いデザインを作りましょうという本はよく読むのですが、こちらの本はあえて人を欺くためのデザインに注目するというユニークな視点で書かれています。プログラミングにおけるコードのアンチパターン集はちらほら見かけますが、UIのデザインとなるとやはり珍しいでしょう。

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